菊池雄星選手の英会話力を専門家の視点から解説いたします。 https://pbs.twimg.com/media/DwAlwCFU0AAOWfQ.jpg
菊池雄星さんとSeattle Marinersとの契約がまとまったみたいで記者会見が開かれた模様です。
日本の報道では記者会見の菊池雄星さんの英会話にかなり焦点が絞られています。
雄星、英語で会見 米も驚いた!意気込み、自己紹介、質問すべて デイリースポーツ
菊池雄星はなぜ英語が話せた? 昨季西武担当記者が知る左腕の不断の努力 スポーツ報知
コメント欄も含め、菊池選手の英会話能力を褒めたたえていますが、実は彼の英会話能力はまだまだ初級レベルという事が今回会見を見て分かりました。今後菊池選手が改善するべき点も含めてお伝えします。
菊池雄星選手の入団会見をMLBサイトで閲覧しよう
日本国内のファンにとっては是非とも閲覧したい記者会見ですが、こちらのURLからSeattle Marinersの動画兼記事サイトに飛べます。
Kikuchi excited for opportunity with Mariners
クリックが嫌な方は、【Kikuchi excited for opportunity with Marinersで検索すればすぐにサイトが見つかります。
菊池雄星選手の英会話:素晴らしい点
この事はかなり彼自身を助けています。過去の記事で何度もお伝えしていますが、
日本人の英語が通じないのは口を開かずにモゴモゴ話す事が大きな要因です。
これは自信の無さの表れなのですが、やはり雄星選手、外国人チームメイトと英会話の場数を踏み、人生でも野球において緊張する場面を何度も乗り越えているのだな~と心から尊敬します。
日本語はイントネーションが無くても余裕で通じる言語ですが、アメリカ英語はイントネーションが無いと逆に通じづらくなります。
単語フレーズのみで米国人に英会話が通じない要因の一つです。
基本的に日本のオンラインや英会話教室では一切教育しない点です。
義務&高校英語教育でもですね。
雄星さんは国内での外国人選手や海外でのトレーニングの際でのコミュで、ある程度自然と身についている様に見受けられます。
まだまだ改善の余地が多大なのですが、高卒の独学でここまで強弱をつけられる日本人は素晴らしいです。
世の中英語がペラペラなんて人はほぼ存在しません。
アメリカ人同士だって、NASAの技術者がIron chefのシェフとロケットの基盤について対談をしたら、Chefは一切話についていけません。
ペラペラというのはどの分野の人に対しても深く話を出来る人を指します。
英会話教材や教室で「○○で英語がペラペラに!」は全て学習者の誤認を逆手に取った嘘です。
会見中に雄星さんはファストボール等、MLBの専門用語を理解しているようでした。
試合中やインタビューなどで野球用語と挨拶会話に絞れば、英会話で苦労する事は無いはずです。
逆に苦労するのはインタビュアーやMLBの選手たちですが、その理由については下記にて。
「ヒア、スライダー!ノーチェンジアップ」100%意味は通じますよねコレ。
菊池雄星選手の英会話:改善するべき点
◆細かい発音が完全に日本人英会話
菊池雄星はなぜ英語が話せた? 昨季西武担当記者が知る左腕の不断の努力 スポーツ報知
こちらの記事にて、西武ライオンズの外国人選手との英会話コミュニケーション、そして英会話教室に通っていたと報道されています。
どの英会話教室に通っていたかは知りませんが、
最悪ですねこの英会話教室。文法教室の間違いじゃね?
雄星さんの発音を全く矯正しようとした痕跡が全くありません。
RLの発音、SHとSの違い。日本人が常に苦手とする発音が全く改善されていません。
記者会見を見て通じてるじゃないか?という読者の方もいると思いますが、これは聞く側が全身で100%集中して彼の英会話を聴こうとコミットできているからです。
だからSとSHが間違っていても、たまにTHの発音を忘れていても、Rをすっ飛ばしてMarinersじゃなくてMinusと聞こえても、アメリカ人側が100%集中しているから通じ、いや予測して理解してくれているのです。
細かい発音の基礎が出来ていないと、相手がやる気がない時には全く通用しません。
まず彼はRを発音できるようにする事。ThをZ発音しない事。アメリカ人の中には外国人や移民の発音が悪いと全く相手にしない人もいます。MLBでも例外は無いかもしれません。
円滑なコミュの為にも、日本人のデタラメアルファベット発音は1年で克服してもらいたいです。
◆表情が一定固定。
公式会見という事もありますが、もう少々表情を豊かに話すべきです。
会見映像冒頭のMr. Jerry Dipotoの英会話を見てください。Body Language(BL)が頻繁に出ます。
顔も左右に結構動かします。オデコにしわが出来るほど目や眉が動いたりします。
アメリカ英会話というのは単語やフレーズを文法に合わせて話せば通じるものではありません。
そこは絶対に誤認しないでください。英会話教材の餌食になるだけです。アメリカ英語は表情の豊かさ、BLもすべて含めてお互いのコミュニケーションに必要な素材なのです。
日本人はロボットみたいに話すというのは、表情が無いからです。BLも無いからです。
雄星さんはこれから感情豊かなMLBプレイヤーに出会います。
是非とも彼らの単語フレーズ以外からも学び取ってもらいたいです。
◆野球会話以外ではまだまだコミュニケーションは難しい(はず)
雄星さんは野球会話ではメジャーでも通じます。
「ここはスライダーだ」とか
「あいつを歩かせて次の奴で勝負だ」
余裕で意思の疎通は可能でしょう。
しかし、セカンドのDevaris Gordonがピンチ時に菊池さんをリラックスさせようとマウンドにかけより、
「Hey Yusei, look the chick got big boobs!」
と言っても、雄星さんは野球用語しか学習していないでしょうから、Gordonが何を言っているのか理解が出来ません。
そして、日本人特有の理解している振り、アハハ~と言って雄星さんからは特に返答も無いでしょう。
例えこのフレーズの意味を知っていたとしても、黒人の独特のアクセント、さらに野球を行っている時なので野球英語をExpectするのですが、急に全く関係ない話題なので理解できないといった場合もあります。
野球会話が出来ているからって、全ての人とコミュニケーションが取れると、この段階から勘違いをしない事。
雄星さんがこの記者会見での英会話が通用したのは、ほぼテンプレの内容だからです。ファストボール、スライダー、ドリーム、ニュージャーニー、ティームメイツ。
基本的にどんな選手の入団会見でも同じような単語フレーズです。雄星さんの発音がまだまだ初級でも、今回は専門用語で通じました。
◆MLBで英会話を駆使した偉大な日本人先輩
長谷川滋利選手
MLBで日本人選手が英会話を披露したといえば、やはり一番手は長谷川滋利選手ですね。Marinersでも球宴に出場した事もあります。滋利さんは普通に現地スポーツ番組のインタビューにも何不自由なく答えていました。You knowを沢山使い印象があります。発音も日本人離れしています。かなり発音方法を練習した事が良くわかります。
そして川崎宗則選手です。
宗則さんの英会話は完全に我流です。日本国内で間違った教育から学ばなかったことが現地で功を奏しています。彼の英会話は文法をあまり気にしません。心掛けている事は、まずは大きな声で話す事。重要な単語を特に。そして表情を豊かにする事。そして相手にも会話でしっかり絡む事。覚えた単語フレーズは直ぐに実践する事。アホになる事。この辺りでしょうか。宗則さんの英会話はかなり壊れた形ですが、何度もTv番組に登場しています。試合後のインタビューでも通訳なしで文法がデタラメでも会話が成立しています。そして、最大の要因は面白いからですね。面白けりゃ相手が無理してでもなんとか理解しようとしてくれる。非常に重要です。
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菊池雄星さんの今後の英会話ですが、川崎宗則さんの様になる必要はありませんが、少なくとも長谷川滋利さんの半分のレベルを目指してほしいです。
以上3600文字でお伝えしました。
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